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足の痛み

足関節捻挫

足関節捻挫とは

足関節捻挫は、多くの人が経験することがあり、一般的には「自然に治る軽い怪我」と認識されています。しかし、適切に治療しないと、スポーツでのパフォーマンス低下や、繰り返し起こる捻挫の癖を生じ、足関節の不安定性を引き起こす可能性があります。

足関節捻挫の症状

主に足を内側に捻ったこと(内がえし)によって生じます。この際、足関節を支える靭帯が断裂したり、部分的に損傷したりすることがあります。結果、足関節の外側が腫れ、内出血によって青あざのような状態になります。また、捻挫を繰り返したり、靭帯の断裂が高度になると足関節の不安定感が残ります。この状態を長期間放置していると将来変形性足関節症に至る可能性があります。

足関節捻挫の原因

足関節捻挫の主な原因は、足関節を内側に強くひねることです。この際に足関節を支える靭帯が断裂することがあります。足関節外側には複数の靱帯がありますが、前距腓靭帯や踵腓靭帯は足関節の内がえし動作を制動しているため特に損傷を受けやすい部位となります。また、足関節の不安定性が改善していない状態でスポーツをすると、再び捻挫しやすくなります。

足関節捻挫の治療方法

固定と安静を行うことで、症状を軽減し、早期回復を目指します。また、靱帯の修復が見込めず、足関節の不安定性が強い場合に手術が検討されます。

足底腱膜炎

足底腱膜炎とは

足底腱膜は、足の裏に位置し、踵(かかと)から足の指にかけて広がる膜状の組織です。足のアーチ(土踏まず)を支え、荷重時の負担を緩和する役割を果たしています。足底腱膜に繰り返し負担がかかることで炎症が生じ、足底腱膜炎を引き起こします。炎症は通常、踵付近に現れますが、腱膜の中央や指の付け根にも発生することがあります。

足底腱膜炎の症状

足底腱膜炎になると、足の裏に痛みが生じます。特に、かかとの内側前方に痛みが現れやすく、痛みは次のような特徴を持ちます。

  • 朝の1歩目が特に痛みを強く感じる(start-up pain)
  • 長時間の立位,歩行、または立ち上がる際に痛みを感じる
  • 歩き始めは痛いが、少し歩いていると痛みが軽減される。しかし、夕方や長距離歩行によって痛みが再燃する

足底腱膜炎の原因

足底腱膜炎の原因には次のようなものがあります。

  • 運動や仕事による反復的な負担
  • 足の形の変形、例えば扁平足や凹足
  • 年齢による腱膜の劣化
  • 体重増加

これらの要因によって足底腱膜に負担がかかり、炎症が引き起こされます。

足底腱膜炎の治療方法

足底腱膜炎は主に保存療法で治療します。具体的な治療方法は以下の通りです。

リハビリテーション

ストレッチや筋力トレーニング、物理療法などを行い、足底腱膜に負担のかかりにくい姿勢や動作を身につけます。

薬物療法

非ステロイド性消炎鎮痛剤や湿布などを使用して炎症を抑えます。

装具療法

足底板(アーチサポート)を用いて足底腱膜にかかる負担を分散します。
また、スポーツは一時的に中止し、クッション性の高い靴を履くなどの対策も重要です。

外反母趾

外反母趾とは

外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指(5指)の方向に「くの字」に曲がってしまった状態をいいます。この突出部が靴などで繰り返し圧迫されると、滑液包炎や滑液包の肥厚が起こります。また、一般的に足部のアーチ(縦アーチ、横アーチ)の崩れを合併することが多いです。

外反母趾の症状

靴を履いた際に母趾の付け根に痛みを感じ、発赤や胼胝(タコ)を生じます。進行すると足の横アーチの崩れにより、足の裏の2趾や3趾の付け根にも胼胝を形成し、痛みを伴います。また、母趾に2趾が押されて上方に亜脱臼すると、さらなる痛みを引き起こします。

外反母趾の原因

① ハイヒールやパンプスなどの足先が狭い靴による圧迫

足先が狭い靴を履くことで、親指が強制的に外側に曲がります。特に女性はハイヒールを履く機会が多く、外反母趾になりやすい傾向があります。

② 扁平足や開帳足からの併発

扁平足や開帳足は、足のアーチの崩れによって生じる状態です。足のアーチが低下することで母趾側に負荷がかかり、外反母趾を引き起こす原因となります。

③ 関節リウマチなどの疾患からの合併症

関節リウマチでも外反母趾を引き起こすことがあります。

外反母趾の治療方法

保存療法

初期の外反母趾では、適切な靴の選択(柔らかくゆとりのある靴)、足底板(インソール)などの装具療法や足趾の運動療法を行います。

手術療法

外反母趾の程度や痛みによって手術が行われることもあります。
手術は、骨を切って変形した骨の形を矯正します。方法は、変形の程度や痛みの部位によって様々で、足の外科の専門医によって適切な術式が選択されます。

アキレス腱断裂

アキレス腱断裂とは

アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉と踵の骨をつなぐ重要な腱です。転倒やスポーツにおいてアキレス腱に急に無理な力が加わった際に、腱が切れることがあります。断裂の際には、強い衝撃や破裂音を感じることがあり、痛みや歩行困難を生じます。

アキレス腱断裂の症状

断裂した際はパチンと音を感じ、突然足を後ろから蹴られたような感覚を受けます。
その後は断裂部に痛みを伴いますが歩行が可能なこともあります。足首の動きも可能なこともありますが、つま先立ちは困難となります。

アキレス腱断裂の原因

アキレス腱断裂は、ジャンプやターン、ダッシュなどの動作が多い競技や種目で発生しやすく、高齢者では日常生活の中での転倒や階段の使用時にも見られます。また、加齢や薬物(ステロイドなど)により腱が変性すると、断裂しやすくなると言われています。

アキレス腱断裂の治療方法

アキレス腱断裂では患者の状況に応じて、保存療法か手術療法を選択します。

保存療法

ギプスや装具を用いて足関節底屈位(アキレス腱断端を接触させた状態)で固定します。
機能的リハビリテーションを併用し、ゆっくり経過をみながら底屈の角度を徐々に軽減していきます。固定後は痛みに応じて部分荷重は可能となります。
また、早期に機能的リハビリテーションを行えば、保存療法と手術療法の再断裂に差はないとされています。

手術療法

アキレス腱の断端を縫合します。
手術後は保存加療と同様、外固定が必要となりますが、固定期間は短縮可能となります。一般的には、保存加療よりも再断裂のリスクは低いとされていますが、術後感染症などのリスクがあります。
約2ヶ月で通常の歩行が可能になります。3-6ヶ月でジョギングなどが可能となり、競技復帰には6ヶ月以上かかることが多いです。

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